田制泝源考（デンセイソゲンコウ）［田制考］
【判型】半紙本1冊。縦234粍。
【作者】日吉偉三作。
【年代等】天保9年6月、和気道行蔵（柳斎）序。天保9年11月刊。松左堂蔵板。
【備考】分類「経済」。『田制泝源考（デンセイソゲンコウ）［田制考］』は、中国春秋時代の田制（土地耕作制度）について、礼記・周礼・春秋左氏伝・孟子などの関係部分を引き考証した書。漢文体。図解入り（西尾市岩瀬文庫・古典籍書誌DB）。／本書は提封、井里溝洫、分田、賦税、戸口、邦国、都鄙、田録、嘉量、粟米及尺度の12項に分類して、井田の算法を詳にし、これに図解を附して通暁しやすいように著述したもの。著者の言によればその所論は専ら周礼に拠って、その誤りを訂正し且つ孟子王制などを参考にして算数を明確にしたという、然し漢儒の通弊として、全書はことごとく漢文で論述し、文章用語等不明の点のあることは免がれないのは遺憾とする所が多いと態々断っている。著者の日吉偉三は江戸の儒生で又移三という本名は偉三郎と云い、江戸湯島に住んでいたところから湯島と号すと、その人となり純孝で学を好み和気柳斉に親しみあり、慶応元年67歳で江戸で歿した（東京農業大学HP参照）。
★原装・題簽付・美本・書袋付き・稀書。

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